虫歯・根管治療担当の小林です。

 

シード歯科・矯正歯科のホームページに辿り着いた皆さんは、超精密なマイクロスコープを使用した歯科治療に興味があり、治療に対する意欲が高く、もしかするとその必要性も高い方々であると推察している。

今回は、実際のケースをお見せしたい。(*これから実際の写真が出てくるので、苦手な方は要注意。)

 

 

 

 

 

この写真自体、マイクロスコープ越しに撮影されているので、10倍程度に拡大した像になっている。

仮に一般的に行われている保険治療の範囲 、定期検診の際肉眼でチェックしたら、「問題なし。」ということになっていたかもしれない。

この像、どこに問題があるかお分かりだろうか?

これは、ある患者様の右上奥歯の保険治療の銀歯だが、この写真の歯は肉眼では確認できない、重大な問題を抱えている。

マイクロスコープを使って、歯を削らないよう丁寧に金属を除去をしたのが図2の写真。

 

 

 

 

 

銀歯の詰め物だと、銀がヘタってきてどうしても不適合になりやすいため、どこの医院であろうと、どれだけ腕のいい技工士が誰が作製しても、その境目から細菌感染が始まり、長期的にはこのように黒くなっていく場合が多い。

実はこの歯は、想像よりももっと大きな虫歯、病態を抱えている。

<3>赤い〇部分に注目して欲しい。

 

 

 

 

赤い丸で囲んである部分を、少しだけ削ってみたのが次の図だ。

 

 

 

 

 

 

歯の内部は、虫歯がかなり広範囲に広がってしまっていた。この隣りの歯に隣り合う部分の内部まで、非常に大きな虫歯が進行していたのだ。

この写真をみれば、一見して誰もが決して好ましい状況ではないことが分かるだろう。

はじめにお見せした<1>の写真から、内部がこんな状態になっていることが、肉眼で想像できただろうか?

虫歯を除去していくと、下の写真の黄色い部分には小さな亀裂があり、この亀裂に沿って虫歯は拡大したようだ。

 

 

 

 

これだけの亀裂があれば、虫歯の細菌は容易に通り抜けることができる。

結局、この虫歯になった箇所を可及的に除去していき、無事に歯を保存することができた。

 

マイクロスコープで10倍に拡大すると、こうした肉眼では見えていないレベルの精密な歯科治療が可能となる。

さて、皆さんはどんなレベルの歯科治療を受けたいだろうか?

どのような歯科医師に巡り合うか、つまり、皆さんの歯への関心・興味・希望が、その天然歯を長生きさせるのでないだろうか?

今回も、とりあえず...でいくか?

適切な処置を行うか?

その歯の運命を決めるのは、貴方自身だ。