スポーツの秋、アメリカではカレッジフットボールが真っ盛り。
今日は、ノートルダムとボストンカレッジのゲームがフェンウェイパーク(ボストンレッドソックスの本拠地)で行われています。
そういえば、去年は日本から遊びに来ていた大学の同期とニューヨークジャイアンツの試合を観戦に出かけた気がします。
あれから一年間あっという間だったような、長かったような。。
いや、間違いなく長い長い道のりだった。。
ものすごく遠い昔のように感じます。
ところが、今年の9月からは時の流れが異常に早い。
おそらく課題や授業がなく、診療だけに集中しているからでしょう。
ちなみに9月からは開業の準備に取り組んでいますが、こういった開業に伴う業務、「ゼロからイチ」を生み出す作業。
名刺やロゴ作成から、人事、労務、診療体系の整備、クリニックのビジョン、コンセプトの立案、ホームページ作成、リース契約、器材、材料のオーダー、税理士との打ち合わせ等。
つくづく起業、クリニック経営とは、決断の連続であることを実感します。
こういった「経営」に関する決定事項とその判断。
どちらかというと、私は好きな方で、全く苦になりません。
様々なアイデアが沸いてきて、時間が立つのを忘れてしまします。
これも留学前に一度開業を経験しているからなのか。
最初の開業は卒後4年目、30そこそこで今からちょうど8年前でした。
まだまだスキルアップに忙しく、ただ「気合い」と「勢い」、「度胸」や「体力」にものを言わせるしかありませんでした。
当時は3月に開業し、そのまま4月から大学も行き始め、さらに週末は講習会、年4回勉強会でプレゼン等もあり。。
その上で留学準備、英語の勉強。
自宅に帰る時間もなく、クリニックのチェアで仮眠、という日もあったような。
ガムシャラ、ひたすら、死に物狂いという表現がぴったり当てはまる当時の私。。
最後の方は訪問診療に向かう車内で英語のリスニングのトレーニングをしてたっけ。
留学前の、あの「先の見えない中で自分を信じて突き進むしかない」焦燥感や孤独感、時より襲ってくる絶望感や不安感たら、
留学後の体験が「天国の中の地獄」なら、留学前の状況は、「地獄の中の地獄」。。
これは歯科に限らず、仕事をしながら留学準備を経験した者にしか分からない感覚でしょう。
人間、三十にして立つ
四十にして惑わず
とは本当によく言ったもので、
今も今で大変ですが、「何をやっていけばよいのか」、「何をやってはいけないのか」
少なくてもこの2点が、自分の中で明確になっている。
留学仲間もいるし、支えてくれる経験豊富なスタッフもいる。
まわりで開業している友人も増え、役に立つ情報が海外にいてもすぐに手に入る。
だから、気持ちの持ち方が全く違います。
まずゴールやビジョンから逆算して、クリニックの診療方針を決め、
あとは確信を持って確実にマネージメントを行い、マーケティングに集中していけば良いわけです。
ところで、来週はサンクスギビングの連休。
診療は水曜日午後から月曜日までありません。
連休が明けると、挨拶代わりにこちらでは、週末は楽しく過ごした?何してたの?という言葉を、友人同士で気楽に交わすのが習わし。
この3年間休みの日に遊んだり、楽しく過ごした記憶はほとんどなく。。
抜け殻のように午前中は睡眠をむさぼり、午後は技工をしにラボへ行くか、論文を読み漁るのが日課で、
週末も休まらないのは、なかなか辛いものがありました。
それでも、そういった論文をじっくり読んで思索にふけ、思考を深めた時間や、
何度も何度も技工をやりなおし完璧に仕上げる、そういう仕事を積み重ねたことにより、
得た自信や、やりきった感覚。
留学という「非日常的な日常」の中から得られた、こうした充実感や納得感こそ、
この3年間の留学で手にした財産と言えるでしょう。
でも正直な話、留学前何故あれほど頑張れたのか、自分でも分からない。。
まぁ、すべて終ったこと。
実際留学も実現、結果も出せたのだから、
過去を振り返る必要もないし、まだまだそれほど老いぼれてもいない。
これからも前だけを見据えていきましょう。
院長 白 賢
「お知らせ」
現在、ニューヨーク大学病院補綴科にて勤務しており日本におりません。
BS歯科富山 インプラントオフィスでの初診、無料相談などは2015年12月より受付を開始致します。