今日は、大学で論文翻訳の発表をする日でした。テーマは「リンパ」。母校の口腔解剖学の教室に席をおいて、定期的に集まって、分担された論文を翻訳して発表することになっているのです。
私の論文テーマはというと、「Adaptive immune responses are dispensable for isolated lymhoid follicle formation」について。
簡単にいうと、リンパ濾胞というリンパ系器官の形成において、リンホトキシンというサイトカインや、リンパ球がどういう働きをしているのか調べる実験をした論文でした。これでも何かわかりませんよね、笑。
先週の月曜日に口腔ケアセミナーが終わってから、ずっと翻訳作業をしていたのですが、結局前の2人の先生の発表で時間が過ぎてしまい、次回に持ち越しになってしまいました。
でも、いいんです。今日の発表会で実験の基本的な手技や方法、専門用語の意味を知り、少しバックグランドが広がったので、また自分の翻訳をやり直してみようと思っています。
臨床は、どれだけ診査に時間をかけ、原因を追究してもやはり「個人差」に左右される部分が大きく、結局ドクターの経験に頼らざるを得ない場合が多いのですが、教授曰く、基礎の研究、特に免疫学は緻密な分析と論理を着実に積み上げていかねばならない学問らしく、すべて筋道どおりに実験が組み立てられていくので、理解できるようになると非常に面白いかも、と思える内容でした。
突き詰めて考えていくと、結局臨床でやれることには限界があり、医者は患者の病気を治すというはいえないのでは、と思えてきます。患者さんの自然治癒力が回復するまでのサポート、それが限界なのかなぁと。。医者が患者を治すとしたら、それは患者さんの心の痛みを取り除いて上げることなのかもしれません。
「病気を診ずして、病人を診よ」
とは本当によく言ったものです。
あぁ、でも臨床での研究や症例検討会を否定するつもりはありませんよ。個体差に左右される部分が大きいとしたら、その個人それぞれの経過をレントゲン写真や口腔内写真で追っていき、そこになんらか法則性を見出す努力が必要だと思うからです。そうでないといつまで経っても、一応やってみたがどうなるかわからないというレベルからは脱出できませんしね。
さて、発表会終了後、教授を囲んで軽く食事をしました。研究生は教授の母校である東北大学出身のドクターが中心です。皆さん、40歳前後で現在、臨床の第一線でご活躍されている先生ばかりで、研究の話はもちろん、臨床のお話も聞けて非常に楽しいです。
そのうち、自分のブログの話になり、その流れで当然「普天王関のどすこいブログ」の話になったわけです、笑。東北出身の教授もどうやら、大相撲は大変お好きらしく、今度の初場所、ご一緒に観戦に行くことになりました。
教授にも、「真っ向勝負だ、普天王! ぶちかませ、普天王!」と一緒に応援して頂こうかなぁ~、笑。
今から、初場所が楽しみです!